2018年1月8日月曜日

南国こそハイヒールを

マレーシアの道路は歩行者に優しくない。

車社会なので、歩道はあって無きが如し。
歩道があっても、デコボコがひどかったり、
敷石がはがれていたり、穴が開いていたり。
歩くのに苦労する。

それから常夏の気候。
平均気温は27~33℃。
湿度が高く、靴を履いていると蒸れるし汗をかく。

そして南国のスコール。
突然真っ黒な雲がたちこめて、あっという間に
バケツをひっくり返したような豪雨になる。
道路は瞬くうちに冠水し、歩いているうちに足首近くまで水が上がることはザラだ。



そんな環境なので、クアラルンプールに住んでいると、足元は
必然的にサンダルが多くなる。

こちらでは普通のサンダルから、ビーチサンダルまでまとめて
「スリッパ」と呼ぶ。
何と言っても、スリッパが一番楽で、かつ実用的なのだ。

私もご他聞に漏れず、長年スリッパを愛用していた。
車通勤なので、ある日出勤して車から降りた瞬間に、
足元がビーチサンダルだったのに気がついた、ということもあった。

幸いロッカーに予備のパンプスを置いてあるので、
履き替えることが出来たのだが、
駐車場からロッカーに着くまでの間、
ペタペタとビーチサンダルの音を立ててオフィスの中を歩くのは、
何とも間抜けであった。



では、こんな環境なら、ハイヒールなど要らないかというと、
むしろ逆である。


暑くて、一年中同じ気温で変化が乏しいと、
どうしてもダラダラして気が緩みがちだ。
それに加えて、車社会のマレーシアは国民総運動不足だ。
気も体も緩んでしまっては、美しさから程遠くなるばかり。


そこで、ハイヒールの出番となる。
師匠が再三説いているように、
ハイヒールで歩くことはスポーツである。
しかもハイヒールさえあれば、いつでもどこでも、
美しくなりながら出来るスポーツなのだ。

優雅に見える見た目とは違い、ハイヒールで美しく歩くのは、
全身の筋肉を使っている。
実は見た目以上にコントロールが必要で、
私など最初レッスンした時は、全身が筋肉痛になった。


正直、クアラルンプールの街をハイヒールで歩くのは、かなり難しい。
だが、オフィスにハイヒールを一足置いておき、
朝、仕事前に履き替えてみてはいかがだろう。
仕事の間、常にハイヒールを履いているという緊張感と共に過ごすのは、
かなり精神面、肉体面ともに磨き上げられると思う。。

何よりも、ハイヒールを美しく履きこなす女性が職場にいれば、
それだけで職場の雰囲気が明る鋳物になるに違いない。


仕事をしていない方、
あるいは仕事中はハイヒール禁止の方、
そういう方は家の中で、スリッパ代わりにハイヒールを履いても良いではないか。
パートナーのいる方は、あなたの女性らしい姿に、
きっと新鮮な喜びを感じるだろうし、
シングルの方は、エレガントな自分を、
存分に味わう時間にしていただければ良い。



また、マレーシアは意外と色々なファンクションがあったりするので、
そういう時、ハイヒールを堂々と履きこなせば、
周りと圧倒的な差が付くに違いない。


サンダルでなく、南国こそハイヒールを、である。








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