昨日、今日はマレー系マレーシア人の結婚式に参列してきた。
マレーシアは多民族国家。
マレー系、中華系、インド系が三大民族で、
その他にヨーロッパ系や少数民族などが混在している。
今回はマレー系の友人のお嬢さんの結婚式。
マレー系はイスラム教徒なので、結婚式もイスラム式だ。
マレー系の結婚式は、結婚式(アッカ・ニッカー)と、
披露宴(ブルサンディン)に分けて行われる。
アッカ・ニッカは普通、親族と親しい友人のみが参列する。
面白いのは披露宴で、
新郎側、新婦側それぞれが主催して
別々の日に行うのがならわしだ。
もし新郎がマレーシア北部の出身で、新婦が南部の出身の場合、
両方の披露宴に参加する親族は、マレーシアを
南北に大移動することになる。
しかも、それぞれの披露宴の招待客が1000人ずつというのも
普通のことなのだ。
1000人の招待客というと大規模だが、
招待客は全員がいっぺんに着席するのではなく、
適当な時間に行って、新郎新婦や両親に挨拶をして、
食事をしてさっさと帰るのが礼儀。
実のところ、全然関係ない人が紛れ込んで食事だけしても、
全くバレないし、誰も気にしないところが
南国らしいおおらかさと言うべきか。
もうひとつ特徴的なのは、結婚契約金と贈与金。
イスラムでは結婚は契約なので、
新郎から新婦へ結婚の契約金が支払われる。
契約金の額は州によって決まっていて、
確かクアラルンプールは100リンギット(3000円)程度だった思う。
3000円で嫁にされてたまるか!と思うかもしれないが(笑)
これとは別に、新婦への贈与金があり、
これは新郎の稼ぎ具合その他による。
つつましく数百リンギットから、数万リンギットまで、まちまちである。
契約金と贈与金の額、新郎から新婦へのプレゼントなどは全て、
婚姻契約書に細かく記載され、結婚式で読み上げられる。
新婦は証書にサインする前に、これらの目録にきちんと眼を通し、
異議があればその場で申告することが出来る。
例えば、プレゼントが1品書き漏れがあったら、
「○○が書かれていません」と言うことができるわけだ(笑)
これらは全て、新婦の財産であり、
離婚しようがなんだろうが、
誰も取り上げることは出来ないことになっている。
マレーシアの結婚式は、民族に関係なく
親族全体を巻きこんだ大イベントなことが多い。
アジアらしい大家族制が、まだ生きていることを実感するのが結婚式なのだ。
マレーシアに住んで20年。
どの民族の結婚式に参列しても、
結婚式は幸せなオーラに包まれていて、
いつもほほえましい気持ちになる。
新郎新婦の写真を撮らせてもらい、若いお2人に末長く幸あれと願った。
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