2018年3月11日日曜日

3.11の空

7年前のこの日
突然、血相を変えた上司が職場の事務室にあるテレビでNHKをつけた。

そこで見たのは信じられないような光景。
職場のスタッフ全員が、凍りついたようにテレビに釘付けになっていた。
未曾有の光景を目の当たりにしながら、
何も出来ない無力感。
幸い私の両親にはすぐ連絡がついたが、
日本のご家族に連絡がつかない方もいらっしゃり、焦りと心配で
胸が潰されそうだったあの時。



多くの尊い命が犠牲になった。
残された方々も、深い心の傷を抱えていらっしゃるのだろうと思う。


震災の4年後に、被災地にメイクアップのボランティアに行った友人が言っていた。
被災地の方は、せっかく無事でも、生き残って申し訳ない。
普通に生活できて申し訳ない、という罪悪感を抱えていると。

普通といっても、まだまだ不自由な生活で、
その生活に戻すまでに、本当に大変な苦労をされたというのに。
それでもまだ、申し訳ないと思い続けていると。

友人は、その町の女性たちに、ボランティアでメイクをした。
生活を建て直すことに精一杯で、自分に手をかける余裕が無かった女性たちが、
メイクをし、口紅を塗った瞬間に、ぱあっと微笑んだという。
お化粧なんて久しぶり。
おかあさん、綺麗になったね。
おばあちゃん、良かったね。
そんな言葉と笑顔が飛び交ったという。



どんな状況でも、女性は美しくありたいという心を失いはしない。
女性が、健全に美しくあること。
それこそが、平和の証なのだ。
だから女性は、自らの美を忘れてはいけない。
美しくあることを忘れては断じてならない。


3.11
今、生きている私は、この瞬間命があること
大切な人たちと同じ空の下で生きていることを
心から感謝する。




マレーシア クアラルンプールより愛をこめて
Nana






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