私の仕事は接客業なので、色々なお客様とお会いする。
仕事をしながら、絶好の人間観察の機会に恵まれている訳だ。
ある意味、ありがたい環境だ。
仕事なのでもちろん、好き嫌いは言わないが、
私にも苦手なタイプというのがある。
特に苦手なのは、「依存的な方」である。
日本のサービスは確かに素晴らしく、一時帰国のたびに、
何をするにも「至れり尽くせり」だなと感じる。
時折、あまりにも与えられすぎて、甘やかされているなと感じるし、
かなり危険だと思っている。
なぜ危険なのかと言うと、自分がいかに甘やかされた環境にいるか、自覚が無いからだ。
つまりは、知らないうちに自分の能力が無力化されているという事だ。
厳しい言い方をすれば、無能化されていることに気がついていない。
これほど危険なことがあるだろうか。
日本にいると、情報も物も溢れていて、何でもネットで簡単に手に入る。
商業サービスも、公共サービスも行き届いていて、
常にガイダンスが与えられている。
それは本当に素晴らしいのだが、
一方で、「自分の能力を使う」ことを忘れていないだろうか。
誰かから与えられないと、何も出来なくなっていないか。
思考力、判断力、行動力、といった能力が、どんどん退化していないだろうか。
私が本当に苦手なのは、「何とかしてください」という言葉だ。
それを言う前に、まず自分で出来ることをやってみましょう、と言いたい。
自分で出来ることをやり尽くして、それでも思うように行かない時。
一番最後に、
「ここまではやりました、でもこれ以上はどうにもなりません。何とか出来ませんか。」と言うなら分かる。
しかし、最近は最初から「何とかしてよ。」と丸投げする方が増えた。
そういう方と接すると、冗談でなく本当に、ぐったりと疲れてしまう。
思うに、依存のエネルギーというのは、ものすごく強力で、
こちらのエネルギーを吸い取られているのだろう。
最近では、そういう方にお会いしたら
「妖怪まるなげ」に遭遇したのだと思って対応することにしている。
妖怪扱いなんて失礼な、と思われるかもしれないが、
実際に妖怪レベルで、こちらのエネルギーを吸い取る方がいらっしゃるのだから、
自衛策を講じる必要があるのだ。
私は最近立て続けに妖怪まるなげに遭遇して、心底疲れきっていた。
しかし先ほどハイヒールレッスンをして、
非常に気持ちよく、エネルギーがチャージされたのが分かった。
体は疲れてしんどいのだが、気持ちにピンと張りが出たのが分かる。
ひとつは師匠の高いエネルギーに触れたこと。
それから、レッスンで体の感覚に集中して、余計な思考をシャットアウトしたこと。
体の軸を取ることで、エネルギーの軸も通ったこと。
こういうことだろうと思う。
私は今日、自分のハイヒールとレッスンがあって本当に良かったと思った。
世の中色々な物、人、エネルギーがある。
図らずもあまり好ましくないものに遭遇することもある。
そういう時、自分の軸を守り、エネルギーを高く保つ方法を知っていれば、
ダメージは少ない。
美しいものに触れること。好きなことをすること。
行動の全てに意思を持つ。
「何となく」ではなく、狙いに行くこと。
そこに、依存の入り込む余地は無いのだ。
くれぐれも、妖怪にならぬよう。
依存のエネルギーを自分に入れてはならない。
マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana
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