2018年3月14日水曜日

依存のエネルギー

私の仕事は接客業なので、色々なお客様とお会いする。
仕事をしながら、絶好の人間観察の機会に恵まれている訳だ。
ある意味、ありがたい環境だ。

仕事なのでもちろん、好き嫌いは言わないが、
私にも苦手なタイプというのがある。
特に苦手なのは、「依存的な方」である。


日本のサービスは確かに素晴らしく、一時帰国のたびに、
何をするにも「至れり尽くせり」だなと感じる。
時折、あまりにも与えられすぎて、甘やかされているなと感じるし、
かなり危険だと思っている。



なぜ危険なのかと言うと、自分がいかに甘やかされた環境にいるか、自覚が無いからだ。
つまりは、知らないうちに自分の能力が無力化されているという事だ。
厳しい言い方をすれば、無能化されていることに気がついていない。
これほど危険なことがあるだろうか。


日本にいると、情報も物も溢れていて、何でもネットで簡単に手に入る。
商業サービスも、公共サービスも行き届いていて、
常にガイダンスが与えられている。

それは本当に素晴らしいのだが、
一方で、「自分の能力を使う」ことを忘れていないだろうか。
誰かから与えられないと、何も出来なくなっていないか。
思考力、判断力、行動力、といった能力が、どんどん退化していないだろうか。


私が本当に苦手なのは、「何とかしてください」という言葉だ。
それを言う前に、まず自分で出来ることをやってみましょう、と言いたい。
自分で出来ることをやり尽くして、それでも思うように行かない時。
一番最後に、
「ここまではやりました、でもこれ以上はどうにもなりません。何とか出来ませんか。」と言うなら分かる。

しかし、最近は最初から「何とかしてよ。」と丸投げする方が増えた。
そういう方と接すると、冗談でなく本当に、ぐったりと疲れてしまう。
思うに、依存のエネルギーというのは、ものすごく強力で、
こちらのエネルギーを吸い取られているのだろう。

最近では、そういう方にお会いしたら
「妖怪まるなげ」に遭遇したのだと思って対応することにしている。
妖怪扱いなんて失礼な、と思われるかもしれないが、
実際に妖怪レベルで、こちらのエネルギーを吸い取る方がいらっしゃるのだから、
自衛策を講じる必要があるのだ。


私は最近立て続けに妖怪まるなげに遭遇して、心底疲れきっていた。
しかし先ほどハイヒールレッスンをして、
非常に気持ちよく、エネルギーがチャージされたのが分かった。
体は疲れてしんどいのだが、気持ちにピンと張りが出たのが分かる。

ひとつは師匠の高いエネルギーに触れたこと。
それから、レッスンで体の感覚に集中して、余計な思考をシャットアウトしたこと。
体の軸を取ることで、エネルギーの軸も通ったこと。


こういうことだろうと思う。



私は今日、自分のハイヒールとレッスンがあって本当に良かったと思った。
世の中色々な物、人、エネルギーがある。
図らずもあまり好ましくないものに遭遇することもある。
そういう時、自分の軸を守り、エネルギーを高く保つ方法を知っていれば、
ダメージは少ない。


美しいものに触れること。好きなことをすること。
行動の全てに意思を持つ。
「何となく」ではなく、狙いに行くこと。
そこに、依存の入り込む余地は無いのだ。



くれぐれも、妖怪にならぬよう。
依存のエネルギーを自分に入れてはならない。



マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana




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