2018年2月12日月曜日

産後こそハイヒールを

先週、三人の子を出産した病院に12年ぶりに入院して、
出産当時のことを色々と思い出していた。

私が住んでいるのは、クアラルンプールの中心から車で20分程度のところだが、
日本人はほとんどおらず、ローカルの住民ばかりの地域である。
長男を出産してから、次男が生まれるまでの3年間は完全な専業主婦。
次男を出産後半年して、ようやくパートに出始めた。

なので、初産から3年間は、ずっと家に篭りっきりの生活をしていた。
当時は車の運転が出来なかったので、外出と言えば徒歩で行ける近所のみ。
そんな生活だったので、家族と近所の人以外誰も会わず、
美意識の「び」の字もない生活をしていた。

だいたい、周りの人がいつもTシャツ+短パン+ビーチサンダルなので、
私も同じように、その3点セットを愛用していたし、
一度などは、Tシャツにサロン(バティックの巻きスカート)で、
マンションの敷地内で長男を散歩させていたら、メイドと間違われた。(笑)

Asami-Parisのコンサルティングに入門した者として、
あるまじき話で恐縮だが、それほど自分に構わなくなっていたのだ。

出産当初は確かに、帝王切開の傷が痛み、
慣れない赤ちゃんの世話や授乳に追われて、
全く自分に構うどころではなかった。

だが恐ろしいのは、その、「自分に構っていられない」状態が
だんだん当たり前になり、そのうち、「まあいいか」と
ズルズルと「構わないクセ」がついてしまうのだ。
そうすると、あっという間に
「子供の世話に明け暮れる、生活感どっぷり」の女性の出来上がりである。


あの頃、ハイヒールの哲学に出会っていたら、全然違っていただろうと思う。
何故なら、最も女性らしく、女性の美しさを際立たせてくれるのがハイヒールだからだ。


確かに、乳児の世話は大変だし、更に家事が加われば、
自分に構う時間が無いほど追われてしまうのは、経験があるだけに理解できる。
しかし、だからこそ、生活感とは真逆のハイヒールに、
意識して足を入れてみることをお勧めする。
まるでリトマス試験紙のように、
自分がどのくらい、女性としての美意識から離れてしまっているか、
すぐに分かるだろう。

「今は子供が小さいし、ハイヒールどころじゃない。」
と、後回しにするのではなく、美しくありたいと思うなら、
一日のうち、わずかな時間でも、ハイヒールに足を入れてみて欲しい。
母としてだけでなく、女性としての自分を呼び起こしてあげて欲しいのだ。
これは本当に、意識しないと持てない時間だが、
この時間を持つか持たないかが、「生活感に疲れた女性」になるか、
「母であり美しき女性」になるか、の分かれ目だと思う。


もうひとつは、産後の体を鍛えるのにも、ハイヒールは役に立つ。
ハイヒールで歩くと、体の筋肉の状態や、軸のブレがすぐに分かる。
私はわずか二日間入院しただけでも、筋肉の落ち方や
体のバランスの崩れに愕然とした。

それが10ヶ月という長い間と、産前産後の体型の大変化があるのだから、
これを元に戻すのは、本当に大変なことだ。
だからこそ、ハイヒールで自分の体の状態をしっかりと確認し、
ハイヒールで全身の筋肉を使って歩くのは、
産後の体を整えるのに最も適した方法なのだ。



母であることは、とても尊く、大切な役割である。
そこに自分のエネルギーと愛を注ぐことは、素晴らしいことだ。
しかし同時に、私たちの人生には限りがある。

子供ひとりにかける時間は、最低でも10年は手がかかる。
2人、3人ともなれば、もっと長くなるだろう。
髪を振り乱し、ノーメイクで自分に構わない10年と、
母であっても美しくあることを忘れない10年。
自分の人生の、大切な10年をどちらで過ごすのか。
それはひとえに、意識をどこに合わせるかにかかっている。


マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana









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