2018年4月1日日曜日

コンサルティングのハプニング

昨年の12月から始めたコンサルティング。
後半の実践編に突入して、はや数週間が経った。
ポイント、流れを掴み、実際に声を出して動いてみるのだが、
これが本当に難しい。

見るのとやるのは大違い。
レッスンの時あんなに何度も言われている台詞。
自主練の時も、自動的に頭の中に師匠の声が響くほど
身体に染み込んでいるはずなのに。
自分でやってみると、情けないほど出来ない。
次に何を言うのか考えてしまって、
とてもではないが次々と指示を出すに至らない。
毎回実践編をやるたびに、思わず胸を掻き毟りたくなるほど、歯がゆい。


今週木曜のコンサルティングでは、更に予期せぬハプニングが起きた。


我が家には3匹の猫がいる。
レッスンの時はベランダのケージに入れるのだが、
雨が降っていたりすると、可哀想で、ケージに入れなかったりする。
それが大間違いだった。
猫を甘やかした報いが、こんな形で降りかかるとは。


実践練習を始めましょう、というその時。
三姉妹猫の次女猫が、お腹をグリグリと踏んで欲しい、と甘えてきた。
次女は、手で触られるのが嫌いで、
その代わり足で踏まれるのが大好きだ。
師匠の前で、しばし猫のお腹を踏んづける姿を披露し、では、という時。

今度は長女猫が、私も構って欲しいと甘えてきた。
これ以上時間を無駄にする訳にはいかないので、
纏わり付く彼女を無視してスタートしたのだが。
構ってもらえず怒った長女猫が、
何と私の右脚に爪を立ててしがみ付いてきたのだ。


ミニスカートにガッシリと爪を立ててぶら下がり、
右のふくらはぎにガブリと噛み付いたまま離れない。
何度か引き剥がして娘に渡したのだが、
脱走してはまた私の脚に噛り付いてくる。

動きを中断する訳にいかず、
右脚に猫をぶら下げたまま、一連の動作を続けたのだが、
いかんせんその状態では、
「体重が外側に流れないように」どころの話ではない。

本来なら脚を「美しく美しく」前に運ぶべきところ、
噛り付いている猫ごと、脚を前に運ぶなど、
美しさ以前に、まるでマンガのようではないか。

しかも、
腿に爪が食い込み、ふくらはぎに思いっきり噛み付かれて、ものすごく痛い。


クライアントの癖を修正する練習をしていたのだが、
師匠が間違った動きをして見せた時、痛いのと焦るのとで、
思わず


「それ、違う。」


と口走っていたらしい。
師匠に爆笑とともに指摘されて、自分が何を言ったのか気が付いたのだが、
後の祭りである。

さすがの師匠も、コンサルティングのクライアントに
「それ、違う。」と言われた事はないだろう。
いくら猫に気を取られていたからとはいえ、
Nanaさん、それは無いでしょう。と自分に言いたくなった。


実践の練習が終わった時、あまりのボロボロさに、
頭の中に、ショパンの葬送行進曲が響いていた。
がっくりとする私の横で、
充分私にリベンジをして満足した長女猫が、
涼しい顔で毛づくろいをしていた。


猫の怒り、恐るべしである。
今度からレッスンの時は、猫は絶対にケージに入れようと、
固く固く誓ったのは言うまでもない。

ちなみに私の脚には、二日経った今でも、
猫の爪跡と噛み跡が点々と残っている。



コンサルティングプログラムの名誉のために申し添えるが、
本来のレッスンは少しの気の緩みも入れられない、
緊張感に満ちたものだ。

こんな情けなくも滑稽な姿をお見せするクライアントは、
おそらく私だけである。

気を取り直して、来週に挑むことにする。



マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana
















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