2018年1月23日火曜日

日本人とマレーシア人の美意識の違い

私は20年マレーシアに住んでいるが、
実のところ、一言で「これがマレーシア人の美意識です。」というのは非常に難しい。

というのは、マレーシアは多民族国家で、
マレー系、中華系、インド系と全く異なる民族が入り混じっているからだ。
(実際には少数民族を含め、もっと複雑な民族構成になっている)


「国」を色々な種類の飴玉が入っている瓶に例えるなら、
日本はほとんど同じ色の飴が入った瓶。
マレーシアは赤、青、黄など色も味も全く違う飴玉が入っている瓶なのだ。

だからマレーシア人は、外国人には「私はマレーシア人です」と言うが、
普段は「私はマレー系」「私はインド系」というように、民族に結び付けて自己紹介をする。

彼らの意識は、「国」よりも、各人の「ルーツ」である民族に重きが置かれている。
美意識もしかり。



中国系は何よりも富と長寿を大切にし、理想はゴージャスなお金持ちのマダム風。








インド系はボリウッド映画に出てくるような、グラマラスでミステリアスな美女。
そして髪の美しさをとても大切にする。






マレー系女性の美意識には、イスラム教の影響がとても強く反映されている。
スカーフで髪を覆い、身体の線を出さないことが美しい。








このように、民族によって美意識の違いはあるが、
日本人の美意識と決定的に違うことがある。
それは、おおまかに言うと、


1.自分が基準である


2.若さだけに価値を置いていない


3.細さは美の絶対的基準ではない




この3点は、どの民族であっても共通する意識だ。


自分が基準だから、「モテ○○」や「愛され○○」の発想が無い。
モテようがモテなかろうが、自分が好きなスタイルをする。
(たまに自分スタイルすぎて、ギョっとするような女性もいるが、
本人は全然気にしていない。笑)

若さが全ての価値ではないから、いい年をして10代の女の子と
同じような振舞いやファッションをしている女性は、
どこかおかしいのではないかと思われるし、
もう若くないからモテ期が終わった嘆くこともない。
(そもそもモテ期という発想が無いのだが)

細いことは必ずしも美ではない。
逆に、どこか健康に問題があるのではないかと思われたり、
子供っぽいと思われたりする。

要は、自分に自信があり、年齢的にいくつであっても、
多少お肉が豊かな体型であっても、全く気にすることなく、
世の中のトレンドに振り回されることもなく、
自分が美しいと思う装いをしているのだ。

それが客観的に見て、美しいかどうかはさておき、
堂々と、自分は美しいと思っているマレーシア人女性は
日本人よりずっと多いと思う。



とはいえ、歩き方や姿勢に関しての美意識は、
残念ながらマレーシア人は、美意識がある人はほぼゼロではないだろうか。
熱い気候のせいか、だらだら歩きになりやすいし、
肥満が多く、お相撲さんのような歩きになっている人も良く見かける。


数年前、ショッピングモールで、マレー系のトップモデル、
Nasha Azizを見かけたことがある。
カジュアルな装いで、サングラスをかけていたが、
スッとした立ち姿と、個性的な靴で、
ひと目で「あの人は誰?」と思わせるオーラを放っていた。

マレーシア人の女性で、オーラのある立ち姿を見せてくれたのは、
後にも先にも、Nashaひとりだけだ。


姿勢と歩き方については、全世界の女性が、
もっと意識すべきだ。


長くなってきたので、今日はここまでにするが、
明日は、マレー系女性の美意識について、
もう少し詳しく書いてみたいと思う。



マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
nana



















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