2018年1月7日日曜日

「いつか」ではなく「今すぐ」に

母はお洒落な人だった。

「私は若い頃、ハイヒールとタイトスカートしか履かなかったのよ。」


私が子供の頃、母はよくそう言っていた。
子供心にも、母は美人だと思ったし、
アルバムの中の、独身時代の母はとてもお洒落だった。

だが、私の実家は自営業でとても忙しくて、
いつしか母がハイヒールを履くことはなくなり、
タイトスカートも履かなくなった。




今、80歳になった母は認知症になり、
身なりに全く構わなくなってしまった。
若い頃あんなにお洒落だった母なのに、髪はボサボサで、
ほつれていたり、破れた服も平気で着てしまう。

それでもまだ言い張るのだ。
「私は昔はハイヒールしか履かなかった。今でも履こうと思えば履けるんだから。」
そう言って出してきた箱の中のハイヒールは、
すっかりカビが生え、皮がひび割れて、
とても履けるような代物ではなかった。

私はそんなハイヒールを見て、なんとも言えず物悲しい気持ちになった。




母の時代、女性の価値観は家族優先、妻として母としての役割が全てだった。
自分のしたいことがあっても、家族や子供のことを優先してきたに違いない。
家事と育児と仕事に追われて、ハイヒールで出かける時間など
とても無かったのだ。
いつかあれをしよう。仕事を辞めて時間ができたらこれをしよう。
母は、そう思っていたことだろう。

でも、その「いつか」はもう来ない。

母は、「昔の素敵だった自分」と、カビたハイヒールを抱えたまま、
今生の生を終わるだろう。

それがいいとか、悪いとか言うつもりはない。
それが母の生き方で、母の一生なのだ。




だから、私は世の全ての女性に伝えたい。

やりたいことがあるなら、「いつか」ではなく、
今すぐ、どんなに小さなことでもいいからやって欲しい。





ハイヒールが好きなら、履けばいい。
お洒落が好きなら、すればいい。

今、とてもそんなことが出来る状況に無くても、
お気に入りのハイヒールに一日5分、
家の中で足を入れてみるだけでもいい。

ハイヒールを履いたことが無くても、
いつか履きたいと憧れているなら、
ハイヒールを履くためのエクササイズを始めてもいい。

真っ赤な口紅が好きなら、唇にひいてみればいい。
踊るのが好きなら、踊ってみればいい。




私たちが生きている今は、
母たちの時代よりずっと、何でも自由に出来る時代のはず。
それなのに、自分が好きなこと、美しいと思うこと、
やりたいことが出来ず、縮こまって生きている女性は少なくない。


全ての女性は、美しく、楽しげに、健やかに生きる権利がある。
自分が美しいと思うなら、誰はばかることなく、
その美を享受して良いのだ。
今すぐ、100%は無理なら、1%から始めればいい。

環境や、年齢や、その他の理由で、美しくあること、
自分が大好きなことを決して諦めないで欲しい。
自分の想いを、脇に押しやることはしないで欲しいのだ。



自分の手で舵を切ろう。



全ては、あなたの意志次第。
どんなに小さなことでも。
やりたいことをやる、と意思表示して行動を始めること。
それが、女性の自立への一歩なのだから。



私は、ハイヒールを通して、
美しくありたいと一歩を踏み出した女性のお手伝いがしたい。
美しくあることに、年齢や環境は関係ないと証明して、
私に出来るのだから、あなたにもきっと出来ます、と伝えたい。

美しく、楽しげで、健やかに生きる女性が増えれば、
世界はきっと美しく平和になる。




コンサルティングを始めてちょうど1ヶ月の節目として、
今思うことを綴らせていただいた。




マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
nana







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