マレーシアの事を全く知らなかった私が
この国に出会ったのは1992年。
きっかけは、横浜で開催された「WOMAD92」という
ワールドミュージックのイベントだった。
日本、東南アジア、パキスタン、アフリカ、アイルランドなど
世界各国のミュージシャンが出演したイベントで
その中にマレーシアの歌手、ザイナル・アビディン(Zainal Abidin)がいた。
マレーシアの歌手は全くノーマークで
当然彼の音楽も知らなかったが、ステージを見て度胆を抜かれた。
ロック、ポップス、フュージョンと色々な要素が融合され
そこにマレーシアの伝統楽器が絡み、しかもダンサブルで、ノリが良い。
一言でこれ、とカテゴライズ出来ない音楽だった。
エスニック色が強い出演者の中で
ザイナルのサウンドは異色を放っていた。
マレーシアにこんなミュージシャンがいるのか。
あの日の出演者の中で、群を抜いて観客の人気を攫ったのは
ザイナルだったし、私も目から鱗が落ちる思いがした。
後に知ったのだが、当時のザイナルは、
マレーシアの「ニューミュージックの騎手」として絶大な人気を誇っていた。
当時、ミュージシャンとして既にキャリアを積んでいたザイナルだったが
それまでのマレーシアのミュージックシーンの常識を覆す
全く新しい音楽を打ち出して、大ヒットを飛ばしていたのだった。
そしてこの音楽が、 後々私をマレーシアに導くことになる。
ー続くー
マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana
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