2017年12月17日日曜日

マレーシアの結婚式

昨日、今日はマレー系マレーシア人の結婚式に参列してきた。


マレーシアは多民族国家。
マレー系、中華系、インド系が三大民族で、
その他にヨーロッパ系や少数民族などが混在している。


今回はマレー系の友人のお嬢さんの結婚式。
マレー系はイスラム教徒なので、結婚式もイスラム式だ。




マレー系の結婚式は、結婚式(アッカ・ニッカー)と、
披露宴(ブルサンディン)に分けて行われる。
アッカ・ニッカは普通、親族と親しい友人のみが参列する。
面白いのは披露宴で、
新郎側、新婦側それぞれが主催して
別々の日に行うのがならわしだ。


もし新郎がマレーシア北部の出身で、新婦が南部の出身の場合、
両方の披露宴に参加する親族は、マレーシアを
南北に大移動することになる。
しかも、それぞれの披露宴の招待客が1000人ずつというのも
普通のことなのだ。


1000人の招待客というと大規模だが、
招待客は全員がいっぺんに着席するのではなく、
適当な時間に行って、新郎新婦や両親に挨拶をして、
食事をしてさっさと帰るのが礼儀。
実のところ、全然関係ない人が紛れ込んで食事だけしても、
全くバレないし、誰も気にしないところが
南国らしいおおらかさと言うべきか。





もうひとつ特徴的なのは、結婚契約金と贈与金。
イスラムでは結婚は契約なので、
新郎から新婦へ結婚の契約金が支払われる。
契約金の額は州によって決まっていて、
確かクアラルンプールは100リンギット(3000円)程度だった思う。

3000円で嫁にされてたまるか!と思うかもしれないが(笑)
これとは別に、新婦への贈与金があり、
これは新郎の稼ぎ具合その他による。
つつましく数百リンギットから、数万リンギットまで、まちまちである。




契約金と贈与金の額、新郎から新婦へのプレゼントなどは全て、
婚姻契約書に細かく記載され、結婚式で読み上げられる。
新婦は証書にサインする前に、これらの目録にきちんと眼を通し、
異議があればその場で申告することが出来る。
例えば、プレゼントが1品書き漏れがあったら、
「○○が書かれていません」と言うことができるわけだ(笑)

これらは全て、新婦の財産であり、
離婚しようがなんだろうが、
誰も取り上げることは出来ないことになっている。




マレーシアの結婚式は、民族に関係なく
親族全体を巻きこんだ大イベントなことが多い。
アジアらしい大家族制が、まだ生きていることを実感するのが結婚式なのだ。

マレーシアに住んで20年。
どの民族の結婚式に参列しても、
結婚式は幸せなオーラに包まれていて、
いつもほほえましい気持ちになる。


新郎新婦の写真を撮らせてもらい、若いお2人に末長く幸あれと願った。














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